看護師は残業があって当たり前、定時で帰るなんて夢の話だと思ってませんか?
実際、看護師の就業時間後の残業は
と7割以上の看護師は、残業が常習化しています。

私も以前は1〜2時間の残業は当たり前でした
しかし、試行錯誤の結果、残業が1時間減り、今では定時で帰ることができています。
今回、残業2時間が当たり前だった私が、なぜ定時で帰ることができるようになったのかをお伝えします。
この記事を読めば、誰でも定時で帰るコツを知ることができます。
最後まで読んで、実践してください!

参考 新人看護師の辞めたい時期を乗り越える7つの方法|相談するが重要
新人看護師あるあるを『新人看護師あるある33選|1年目の【悩み】を解決する方法を紹介』で紹介してます。
看護師が定時で帰る誰でもできるコツを2つ紹介

看護師が定時で帰るコツ2選
- 看護記録を最優先にする
- 残業のない先輩の働き方を模範する
看護師が定時で帰るコツはたくさん紹介されていますが、誰でも実践できるのはこの3つだけです。
誰でもできることがポイント
一般的に言われているコツ
- 事前準備を早くする
- ラウンドを早く終わらせる
- 多重課題を早くこなせる
以上は、できるならやるべきですが、看護師の技量は人それぞれなので、誰でもできるわけではありません。
事前準備に関しては、業務前に準備を早くすることを勧めていたりします。
しかし、残業を減らすために、早く出勤して準備していては、残業の前倒し(前残業)をしているだけで、残業は減っていません。
人の技量によって差が出るコツは、コツとは言えません
看護記録を優先して書けば残業は減る!

残業が多くなる原因
- 看護記録
- 急患や急変の対応
- 人員不足
- 研修、勉強会の参加
看護師の残業は、上記の4つが原因になることが多いです。
残業している看護師の多くは、看護記録を必死に書いています。


看護記録は、業務後に書けばいいと思っている看護師が多いです。
しかし、直すべきは、まさにその看護記録をするタイミングです。
自分の努力で変えられるのは看護記録だけ
残業が多くなる原因の『急患や急変の対応』『人員不足』『研修、勉強会の参加』は、個人の努力で改善できません。
特に『人員不足』と『研修、勉強会の参加』は病院の問題なので、手がつけられません。
しかし、看護記録なら看護師自身で改善することができます。

仕事の優先順位を見直す

看護師の主な仕事
- バイタルサイン
- 検査出し
- 手術出し、受け
- 処置や医師の処置介助
- 入院対応
- 環境整備
- 家族対応
- 後片付け
- 看護記録
など
優先順位をつけるとすると
- 時間が決まっているもの(検査、手術、処置、入院対応など)
- 時間が不明なもの(医師の処置介助、手術受け、家族対応など)
- 自分のタイミングだけど、勤務内でやるもの(バイタルサイン、環境整備など)
- 勤務外でもできるもの(看護記録、後片付けなど)
となります。


上の優先順位は、間違っていませんが、残業を減らしたいなら、看護記録を勤務外に持っていくのは間違っています。
人にお願いできる仕事は後回し
仕事は2つに分けられます
- 自分にしかできない仕事
- 誰がやってもいい仕事
定時で帰ることを考えると、優先順位が変わってきます。
なぜなら、自分にしかできない仕事を後回しにすると、助けてもらえなくなるからです。
業務外時間で


こんな会話を繰り返していませんか?
看護師は自分の仕事が終わったら周りの仕事を手伝う習慣があります。
しかし、看護記録はどうやっても変わってあげることができません。
看護師の仕事を少し整理してみましょう。
自分にしかできない仕事 | 誰がやってもいい仕事 |
看護記録 | バイタルサイン |
検査出し | |
手術出し、受け | |
処置や医師の処置介助 | |
入院対応 | |
環境整備 | |
家族対応 | |
後片付け |
以上のように、看護記録以外は人に任せることができる仕事ばかりです。
毎回、助けてもらってばかりではクレームを受けるかもしれません。
しかし、優先順位を変えて、時間内に終わらせられればそれでいいし、もし終わらなくても助けてもらえる状況を作っておくのは技術です。
看護記録は常に最優先します。
看護記録は常に最優先、同時進行を心がける

看護記録を最優先にすることで、4つのメリットが出てきます。
看護記録を最優先、同時進行するメリット
- 自分しかできない仕事が先に終わる
- 二度手間がなくなる
- 情報共有が早くなり、余計な業務が減る
- 申し送りが少なくなる(早く終る)
自分にしかできない仕事が先に終わる
『仕事の優先順位を見直す』でも解説しましたが、一番のメリットはこれです。
自分にしかできないことを業務内で終わらせることで、業務後に助けてもらいやすくなります。
二度手間がなくなる
バイタルサインやフィジカルアセスメントを、一度メモして、業務後にカルテに書き写してませんか?
看護師の必須アイテム『クリップボード』を持ち歩いている人は見に覚えがあると思います。
step.1
バイタルサイン測定して、クリップボードに書く
step.2
それを更にカルテに書き写す
ご覧の通り、二度手間になっています。
しかし、直接カルテに書けば
step.1
バイタルサインをカルテに書く
このように手間が一つ減り、看護記録も同時にできます。
電子カルテを持ち歩ける病院が増えているので、ぜひ実践してください。
電子カルテでなくても、直接カルテに書く方法はあるはずです。
実践してみましょう!
情報共有が早くなり、余計な業務が減る
医師は、自分の都合で病棟に現れ、その時点でのバイタルサインを確認してきます。
仮に、記録が同時進行に行えていたとしましょう。
自分でカルテを確認して、看護師に各院して来なくなります。
医師とのやり取りが減れば、タイムロスがなくなり、業務ははかどります。
新人看護師が仕事を辞めたくなる原因の一つは、仕事が忙しすぎることです。
記録を早くするだけで、原因が減るので、ぜひチャレンジしてください。
申し送りが少なくなる(早く終る)
次の勤務の看護師が情報収集するときに、記録しておけば勝手に情報収集してくれます。
記録がない時の申し送りは、勤務帯の時系列に沿いつつ、全体像を伝えなければいけませんでした。
記録があれば、情報収集しているので、概要を送るだけで伝わります。
情報収集よりあとに起こった出来事は、今まで通り申し送る必要はありますが、それでも短く済みます。
特に、先輩に申し送りするのが苦手な人は、記録を先に書くことを強くオススメします。
先輩の頭に事前に情報が入っているだけで、ちょっとしたズレは見逃してもらいやすくなりますよ!
参考 新人看護師『申し送りで怒られるのが怖い』に終止符|7つのコツとテンプレートで解決
看護記録を最優先、同時進行で書くコツ

看護記録を最優先、同時進行で書くコツ
- 処置中に書く
- 隙間時間を利用する
特に、処置中に記録をするのはオススメです。
処置中に看護記録を書く
医師の処置介助で時間を無駄にしている看護師が多くいます。
例えば、CV挿入介助の大まかな流れは次のようになります。
- 物品の準備
- 医師にCV挿入に必要な道具を渡す
- 医師がCVを挿入する
- CV挿入後、片付けする
- レントゲンで確認
この中の『医師がCVを挿入する』時間が記録をする大チャンスです。
CVに限らず、処置介助の多くは、医師に道具を渡したら、あとは処置が終わるまで看護師はそばで待つだけです。
この時間に、記録を済ませてしまいましょう。
処置介助までに行った業務の記録をするでもよし、現在実施している処置の記録をするでもよしです。
重要なのは、何もしない時間を作らないことです。
隙間時間を利用する
仕事で少しでも時間があくなら、とにかく記録を書きましょう。
記録が書けるタイミング
- 検査出しまでの時間
- 指示を待っている時間
- なぜか空いた隙間時間
など
どんな時間でも、手を休める時間を作らないことが重要です。
本気で定時で帰りたい日をイメージしてください。
食事の時間ですら惜しんで働きますよね?
毎回食事の時間を減らすのは非効率なので推奨しませんが、時間を有効に使おうとする思考と行動は実践するべきです。
定時で帰る先輩の働き方を模範する

記録を最優先・同時進行すること重要性を理解して頂けたと思います。



理屈はわかっても、実際行動に移すとなると簡単には行きませんよね。
病院や部署によって、細かな違い、マイナールールがあったり、特殊な環境もあると思います。
そんな時に見るべきは、定時で帰る先輩の仕事です。
定時で帰る先輩は、心意気から業務の手際、隙間時間の活用方法を知っています。
そして、同じ環境で定時に帰れているということは、その仕事の仕方を真似すればあなたも定時に帰ることができる証拠です。
先輩の働き方で見るべきポイント
定時で帰る先輩の仕事ぶりを、ただ尊敬の目線で見るだけではダメです。
大切なのは、先輩が何をどのタイミングで、どのように行動しているかポイントを抑えることです。
定時で帰る先輩のチェックポイント
- 事前準備
- 記録をするタイミング
- メモのとり方
- タイムスケジュールの組み方
- 優先順位の付け方
など
以上のポイントに絞って観察し、模範してみましょう!
今まで自分では気づけなかったことに気づき、仕事の効率がぐっと高まるきっかけになります。
先輩を真似する上での注意点
定時で帰るために事前準備に力を入れることは大切なことです。
しかし、業務開始前に事前準備をしているなら少し考えましょう。
定時で帰るために、業務終了後の仕事をなくすことは重要ですが、業務開始前に仕事をしていては残業の前倒し(前残業)をしているだけです。
これでは、何も解決にはなりません。
事前準備はあくまで、予測される仕事をどのように行っているかを真似しましょう!
まとめ

看護師が定時に帰るために必要なこと
- 自分しかできない看護記録を最優先して行う
- 看護記録は同時進行で行う
- 道具を減らして選択する時間を減らす
- 定時に帰る先輩を観察して真似する
定時に帰るために、まずは自分でできることから取り組んでみてください。
そして、見習うべき先輩を見つけましょう!
それでも終わらない、心も身体も限界だ!ってなるなら、転職をするべきです。
転職は逃げのように考えられがちですが、そうではありません。
自分が幸せに生きていける環境に身を置くことが、仕事で最高のパフォーマンスを発揮する鍵です。
無理せず、楽しく働きましょう!