採血やライン確保をする時、どんな駆血帯を使ってますか?
病院で準備されている駆血帯の多くはゴムの駆血帯が多いと思います。
ゴム一本だけの駆血帯は、巻き方にコツが必要なんですよね。
なかなか慣れずに使いにくいと感じている人は多いのではないでしょうか?
また、ゴムはラテックスアレルギーを引き起こす原因にも・・・
巻きやすい駆血帯が欲しい!と考えた人も多いと思います。
実は、ゴムの駆血帯以外にも駆血帯はあるんです。
しかし、どの駆血帯も良いところ、悪いところがあります。
駆血帯の種類を知って、自分がどんな目的で駆血帯が欲しいのかを考えることで、選び方が変わってきます。
今回、駆血帯の選び方を安全、清潔、使いやすさに焦点を当ててまとめました。
この記事では、そんな駆血帯で困っている人の助けになるはずです。
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オススメの駆血帯
駆血帯は大きく分けて
- チューブタイプ
- バンドタイプ
の2種類になります。
チューブタイプには、ピッチといって、ゴムを挟むクリップ上のものがついているものがあります。
絶対的オススメ
です。
駆血帯の選び方
駆血帯を選ぶときの重要なポイントは
ココがポイント
安全性
清潔性
使いやすさ
ここを理解すれば、安全で使いやすい駆血帯が選べます。
安全性

駆血帯は患者さんに直接巻きつけるので
- 患者さんの安全を守ること
- 苦痛を最小限に止めること
は重要です。
特に注意が必要なのは
特に注意が必要なこと
- 皮膚が弱い方
- アレルギーを持っている方
です。
この二つは、対応を間違えると安全を守ることができなくなります。
事前の情報収集を徹底しましょう。
皮膚が弱い方
駆血帯を巻くと、皮膚を締め付けることになります。
皮膚が弱くなる原因はたくさんあり
- 高齢者
- 低アルブミン
- 浮腫
などがある方は特に注意が必要です。
患者さんによっては、触るだけで皮膚が破けてしまいそうになる方も・・・
そのため、患者さんを傷つけず巻ける技術や道具が必要になってくるんですね。
病衣の上から駆血帯を巻くことで皮膚が保護できます。
皮膚トラブルが不安な方は試してみて下さい
アレルギーについて
昔から使用されている駆血帯はゴム製品が一般的でした。
ゴムに対するアレルギー(ラテックスアレルギー)のある患者さんに、ゴムの駆血帯を巻くとアレルギー反応を引き起こす危険があります。
駆血帯を巻く前にアレルギーの有無を確認しましょう。
現在市販されている駆血帯の多くはチューブタイプもラテックスフリーになっています。
ラテックスフリーの駆血帯を使えば問題ありません。
ラテックスフリーを使用する場合でも、必ず患者さんにアレルギーの有無を確認するようにしましょう。
清潔

看護師の働く職場はどんなところでも感染への配慮が必要です。
駆血帯は一患者一本ではなく、一本を多数の患者で使い回すことが多いです。
そのため、駆血帯を清潔に保てないと、看護師が感染を広めていくことになります。
今では感染を考慮して、使い捨てのディスポタイプの駆血帯も市販されています。
一人の患者さんに使ったら、一度消毒することが重要ですね。
感染面を考えて、布タイプの駆血帯は禁止されている病院もあるくらいです。
購入するときは、病院のルールも調べておくことをオススメします
使いやすさ
仕事道具の行きつく先は、使いやすさです。
朝の採血は時間との勝負になります。
特に月曜は地獄をみるはず。
駆血帯がうまく巻けない!なんて理由で時間を使いたくないですよね。
チューブタイプも練習すれば簡単に巻けるので問題になりませんが、少しでも早く採血を終わらせたい人には、簡単に巻ける駆血帯は必要です。
使いやすい駆血帯の条件は
ココがポイント
- 素早く巻ける
- 患者さんの安全(皮膚トラブル)を守れるもの
になります。
駆血帯の種類と特徴
駆血帯の種類は大まかに2種類あります。
- チューブタイプ
- 布タイプ(バンドタイプ)
実習でも、病院でも準備されているのはチューブタイプです。
布タイプは、看護師になってから個人で購入する人が多くなります。
駆血帯を選ぶ上で、それぞれの特徴は知っておきましょう。
チューブタイプ

チューブタイプはもっとも一般的な駆血帯です。
メリット
ココがおすすめ
- 使い方が広く知られている
- すぐに消毒ができる
駆血方法はコツがいりますが、学生の時から使用するのですぐにできるようになります。
また、ゴム一本のタイプに限らず、イラストのように「ピッチ」付きもあります。
これは、チューブを挟めるのでコツはいりません。
どこにでもある駆血帯なので、使用者を選ばないのも特徴です。
チューブタイプはアルコール綿などで拭けるので、使用後にすぐ消毒できます。
感染を他の患者に移さないためにも、一患者一消毒を徹底しましょう
デメリット
ココがダメ
- ラテックスアレルギーに注意が必要
- 駆血面積が狭いので皮膚トラブルの原因になる
ラテックスフリータイプが一般的になってきていますが、いまだにゴムタイプも存在します。
使用時は、ラテックスフリーであることを確認しましょう。
駆血するときにチューブが皮膚を巻き込むことがあります。
また、幅が狭いのでチューブで締め付けるだけで痛みを感じます。
皮膚トラブル、疼痛への配慮を忘れないようにしましょう
布タイプ(バンドタイプ)

布タイプの駆血帯は、個人で購入していることが多くなります。
メリット
ココがおすすめ
- 簡単に使える
- 痛みを感じさせにくい
これはワンタッチタイプのものがあり、車のシートベルトを閉めるように、簡単に取り付け、取り外しができます。
チューブと異なり幅が広いので、圧が分散されることで皮膚にも優しくなっています。
患者さんの巻かれた時の痛みも少なくすみますね。
デメリット
ココがダメ
- すぐに消毒できない
- 汚れを溜め込む
布の駆血帯は、表面を拭いて消毒!というわけにはいきません。
布の隙間に汚れを溜め込むので、清潔を保つのことが難しいです。
感染管理の観点から、布の駆血帯を禁止している病院もあります。
やはり、布タイプの最大のデメリットは『不潔』です
駆血帯の比較
チューブ | 布 | |
安全 | 皮膚を巻き込むことがある
ラテックスに注意が必要 | 幅が広く皮膚にやさしい |
感染 | すぐに消毒ができる | 消毒ができない
洗濯が必要 |
使いやすさ | チューブだけでは慣れが必要
ピッチ(チューブを挟むもの)を付ければ簡単 | ワンタッチで取り付け、取り外し可能 |
注意点 | 皮膚への配慮が必要 | 使用できない病院、施設もある |
ピッチ付きのチューブタイプ駆血帯がオススメ
駆血帯を2種類紹介しました。
この二つを比較して、一番バランスがとれてオススメなのは
ピッチ付きのチューブ式駆血帯
です。
ピッチ付きのチューブタイプ駆血帯がオススメの理由
ココがオススメ
感染対策ができる
簡単に素早く縛ることができる
チューブタイプ駆血帯のメリットである、すぐに消毒できる良さ
布タイプの駆血タイのメリットである素早く装着できる
この双方を兼ねているのが、ピッチ付きチューブタイプ駆血帯になります。
チューブタイプのリスクで上げたアレルギーですが、ラテックスフリーの駆血帯を買うことで、問題はクリアです。
まとめ
駆血帯もたくさんの種類があって悩みますね。
大きく分けて2つのタイプについて説明しました。
患者の安全を守るために何が重要かを考えて選ぶことが大事です。
ココがポイント
安全・・・皮膚トラブル、痛み
清潔・・・感染リスク、消毒のしやすさ
使いやすさ・・・安全に素早くできる
この三点を意識して選んでください。
オススメはピッチ付きのチューブタイプ駆血帯です。
これなら、どこでも使うことができます。
不安があれば、働いている施設の規則を確認しましょう。
楽しく仕事をするために、納得のいく駆血帯を選んでください。