職場に不満があったり、新しい環境に興味があったり、転職の理由はそれぞれです。
でも、転職したすべての人がいい転職ができるわけではなく
- 転職して失敗した
- 転職する前にわかってたら行かなかったのに
- 転職を後悔している
と嘆いている人もたくさんいます。
私もその中の一人です。
私はICUで8年勤め、主任まで昇格し転職しました。
転職の理由は、家族との時間を作るためのワーク・ライフ・バランスを優先したもので、定時出勤・定時帰宅になり残業もなく、目的は果たせました。
しかし、転職してから「え?こんな事聞いてないよ」「そんな話じゃなかった」と思ってしまうことも多々ありました。
今回、私が事前に確認していれば、後悔なく転職できたことをまとめてみました。
これを読めば、転職で失敗した!後悔した!と感じることを減らすことができます。
こんな方におすすめ
- これから転職活動をする人
- 転職で失敗、後悔したくない人
- 転職するときに確認したほうがいいことを知りたい人
- 転職活動中で、転職先の選び方に悩んでいる人
転職したい新人看護師は『新人看護師が転職を急ぐべき理由5選【院内教育担当者の体験談あり】』と合わせてご参照ください。
転職してから知って転職を後悔したこと

転職してから知って後悔したこ
- 昇給なし
- 退職金なし
え?それだけ?
なんて思わないでください。
普通に働いていたら昇給もするし、退職金もあって当たり前だと思いませんか?
昇給なしの現実
私は転職する前は、年収620万を超えていました。
昇給する職場だったので、その後も上昇していくことが確実でした。
しかし、新しい職場では年収520万程度。
昇給なしなので、これ以上は見込めません。
転職時は年収が落ちても、長く働いていれば年収は追いつくから大丈夫と考えていました。
実際、年収の説明をされた時も
「企業だから、一時的に年収は落ちても、生涯年収は病院で働いているときより高くなります」
と説明されていたからです。
言葉で聞いていたので、安心していたのですが、入職後に知った昇給なし。
雇用契約書にも、昇給について「することがある」と書いてあり、昇給は確定してませんでした。
言葉だけを信じてはいけません
退職金なしの現実
退職金の多くは、働いた年数×月収分です。
以前の職場は、退職金が安いと言われていましたが、年数×月収分近くはもらえました。
しかし、今の職場は年に数万円程度しかでません。
私は30代半ばであり、転職はもうしないつもりでした。
しかし、退職金が無いのは、定年後の生活を考えると大きな問題になります。
加えて、昇給もないので、これから家庭でお金が掛かることを考えると、困窮していくことが目に見えています。
昇給・退職金なしは仕事の意欲を失う
頑張って働いても、長く働いても給料は増えないことが確定しました。
その結果、私は仕事への活力をなくしてしまいました。
これまで、主任として病棟のみならず、病院のマニュアルなども変えてきた実績があります。
しかし、その実績を活かす意欲は無いのです。
ワーク・ライフ・バランスを整える目的は達成しましたが、仕事が楽しい!という思いはなくなってしまいました。
後悔しないためにやるべきこと

今回の転職で気づいたこと考慮して、転職後に後悔しない方法は
「転職後にできること、できないことを把握する」
ことです。
転職で後悔しない方法
- 昇給について確認する
- 退職金について確認する
- 病院が口頭で説明する条件は鵜呑みにせず、雇用契約書を確認する
- 病院が提示する残業時間は鵜呑みにしない
- 自分で情報収集をする
- 転職する前に、今の職場待遇と比較する
失敗する人の特徴も『看護師転職の失敗パターン7選!失敗する人に共通する特徴を紹介』で紹介しています。
昇給について確認する
私が失敗を感じた2つのうちの一つです。
昇給は当たり前ではありません。
昇給がないと知って転職するのと、知らずに転職するのとでは心の持ちようが大きく変わります。
転職時に「数年しかいないからいい」と思っていても、長く働く可能性もあります。
必ず確認しましょう!
退職金について確認する
こちらも私が後悔した2つのうちの一つです。
重要なのは、退職金の有無ではなく、どのくらい退職金がもらえるか確認することです。
転職先の職場も、退職金はあります。
ただ、金額があまりにも少ないんです。
例えば、10年働けば150万近くもらえる退職金が、10万円程度しか出ません。
この金額のギャップを受け入れられるかどうかが重要です。
退職金の有無と、計算方法を確認しましょう。
病院が口頭で説明する条件は鵜呑みにせず、雇用契約書を確認する
実際に働いたら、聞いていた条件と違うというトラブルはよく発生します。
就職して、トラブルになってから「雇用契約書に書いてあります」と言われては、泣き寝入りするしかありません。

病院と詰めた条件と、雇用契約書の内容がしっかりあっているか確認しましょう。
たまに雇用契約書をもらってない人がいます。
しかし、これは絶対に駄目です。
雇用契約書は、病院と看護師の重要な契約書です。
自分を守るためにも、必ず作成を依頼してください。
隅から隅まで内容を確認し、気になることは説明を求めましょう。
病院に選んでもらったのではなく、あなたが病院を選んだという対等な立場のやり取りが重要です。
病院が提示する残業時間は鵜呑みにしない
病院に残業時間を確認したら「残業はほとんどありません」と回答されたけど、実際に働いたら残業だらけだったというケースはたくさんあります。
それはなぜか?
病院が提示する残業時間は、タイムカードでわかる残業や、申請されて承認された残業時間だけだからです。
でも、実際は申請されない残業、いわゆるサービス残業がされている可能性があります。
残業があるかではなく、「スタッフが何時に帰れているか」と確認しましょう。
自分で情報収集をする
自分で病院の情報収集するのはとても重要なことです。
そして案外簡単にできます。
知り合いや同僚に聞く
一番手っ取り早いのは、知り合いを頼って、内部情報を確認することです。
地域内の病院なら、噂は必ず流れています。
同級生が働いている可能性もあります。
周りに聞いてみるだけでも、かなりの情報が入ってきます。
口コミサイトを利用する
病院の看護師口コミサイトが存在します。
サイトによっては「この病院はひどい状況でたくさんの人が流れてきてるのに、なんでいい病院の上位にあるんだ?」というサイトもあります。
この場合、大体は広告費を払って意図的に上位表示しているパターンです。
私が実際に周囲から意見を聞き、内部情報と口コミサイトの情報があっていたのは次の3つです。
職場環境がわかる口コミサイト3選
- ナスコミ
- ナース専科
- かがやきナース
この3つはかなり信憑性が高いです。
無料で、実際に働いている人が載せているのでぜひ確認してください。
転職する前に、今の職場待遇と比較する
情報収集が終わったら、本当に転職が必要かもう一度考えましょう。
たくさん情報収集して比べてみると、意外といい環境で働けていることに気づいたりします。
それなら転職なんてしないでOK!
自分の病院はいい病院なんだと再認識して、楽しく働くことができます。
キャリアの棚卸しでわかった自分の強みを新しい環境で活かせるかもポイント。
ここなら活かせる!と自分で思っても、0から始まる新しい環境では裁量権をもらえないことの方がほとんどです。
裁量権がもらえる確約があるなら問題ありませんが、自分の解釈で裁量権がもらえると考えているなら失敗する可能性あり。
キャリアの棚卸しについて『理想の看護師を目指して転職するための準備|キャリアの棚卸しが重要』を参照。
よし、準備も整ったし転職だ!

後悔しないために必要な情報がわかったら、転職活動を開始しましょう!
やるべきことは
- 転職する目的をはっきりさせる
- 自分の強みを伝えられるようにする
- 目的にあった環境を探す
- 気になる病院や施設の職場環境の情報収集をする
- 昇給、退職金について確認する
- 今の職場と比較する
この流れでいけば、転職後に後悔することはなくなります。
参照 看護師転職の流れを10ステップで紹介|具体的な方法を準備から解説
自分で聞きにくいことはにキャリアアドバイザーに聞いてもらう

仕事が忙しくて、転職活動ができない人は、転職サイトを利用しましょう。
転職サイトは、あなたの希望にあった職場を無料で探してくれます。
履歴書や職務経歴書の書き方も教えてくれるので、慣れない転職も安心して進めることができます。
昇給や退職金については、自分で確認しづらい内容でもあります。
転職エージェントなら確認してくれますし、すでに情報を持っていることが多いです。
気軽に確認できるので、自分で確認する自信がない人はぜひ転職サイトを利用しましょう。
看護師転職サイトの役割は『看護師転職サイトが無料で使える仕組みがわかる|役割と使い方も解説』で解説。
オススメの転職サイトはこちら

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他にも、見学日程調整、面接日程調整、同行訪問、条件交渉など、たくさんのサービスが完全無料で受けられます。
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- キャリア相談
- 退職アドバイス
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1社だけだと、求人に偏りが出て、多すぎると求人がかぶります。
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MCナースネットだけ、LINE利用できません

15分程度で終わるので、気軽に話してみましょう!
おすすめの看護師転職サイトの詳細は『看護師転職サイトおすすめ5選!キャリア相談できて新人看護師も安心』で解説。
看護roo!
看護roo!は、10年以上、数十万人の看護師をサポートしてきた実績を持つ転職サイト。
満足度96.3%が証明しています。
私が特におすすめなのは、円満退職アドバイス。
退職を伝えると引き止められて辞められないって話は誰でも聞いたことがあるはず。
なかなか辞められないって悩む人も多いので、円満退職するためのアドバイスがもられるのは心強いですね。

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看護師転職サイトが不安って方は、実績のあるナース人材バンクを使いましょう。
全国のエリアごとに拠点を作り、地域担当制で対応してくれます。
地域ごとに担当がいるから、内部情報の信頼性も高いのが特徴。

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レバウェル看護 は、公式ページでキャリアアドバイザーを紹介しているので、担当者がどんな人か分かります。

アドバイザーさんがどんな人かわかるのは安心ですね
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地域に特化した専任のキャリアアドバイザーが、転職をサポートしてくれます。
病院の特性、病院の内情がわかっているアドバイザーが担当になるから安心ですね。

アドバイザーの対応、紹介求人の質、交渉力で3冠を獲得している実力は頼りになります
マイナビ看護師
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病院で働きたくない、看護師以外の仕事がしたい
そんな希望も叶えてくれるのがマイナビ看護師です。
企業への就職であれば、グループ内の企業担当から採用面接の対策をしてもらえます。

私もマイナビ看護師で転職して、株式会社に就職しました。
病院とは違い、企業理念の理解度や、自分がどう役に立つのかなどアピールする必要があったのですが、事前に企業担当のコンサルタントが対策してくれていたので、安心して挑むことができました。
看護師だからって病院に縛られる必要はないですよ!
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看護師転職サイトにいいイメージないです…
看護師転職サイトについてはいろんな意見がありますね

看護師転職サイトが不安という人は『看護師転職サイトを使わない方がいい7つの理由|使わないと後悔する?』も参考にしてください。
まとめ

転職に失敗しないためには、とにかく確認することが大切です。
失敗しないために確認することまとめ
- 昇給する確認する
- 退職金があるか、どのくらいでるか確認する
- 内定が出たら雇用契約書で詳細を確認する
- 病院からの情報だけでなく、自分でも情報収集する
- 転職する前に、今の職場と比較する
私は、話し合っただけで信じ込み、書面での確認をしませんでした。
その結果、仕事のモチベーションを失い、不満を持って働く毎日です。
仕事は人生の3割を占めると言われるほど、長い時間を費やします。
楽しい日々を送るためには、仕事のモチベーションも重要な要素です。
後悔しない転職のためにも、必ず確認作業をしていきましょう!
転職する覚悟が決まったら、キャリアの棚卸しも忘れず行いましょう!