申し送りを事前に準備したのに、いざ申し送りをすると先輩が怖くてパニックになりまとまらない。
申し送りが長くなってしまい、先輩にため息をつかれる…
申し送りがうまくできないと、引き継ぐ人の業務や患者に迷惑がかかってしまいます。
私は、ICUの教育委員を5年以上関わり、院内の新人看護師教育担当もしていました。
うまく申し送りできない新人看護師の多くは、自分の持っている情報をすべて申し送りで伝えなくてはいけないと考えています。
この記事では、申し送るべき内容を整理するための優先順位の付け方、申し送る順番、情報の短縮方法を解説します。
例文やテンプレートも紹介しますよ!
私はこの申し送り方法を新人看護師も含むICU全スタッフに伝え、5分以内の申し送りを再現しました。
ここで得たコツを使えば、怖い先輩が来ても、申し送るべきことを簡潔に伝えることがるようになります。
こんな方におすすめ
- 申し送りのコツを知りたい
- 申し送りでテンパってしまう
- 申し送りの優先順位を知りたい
参考 新人看護師の辞めたい時期を乗り越える7つの方法|相談するが重要
参考 新人看護師が辛いと感じる7つの原因|人間関係がダントツの1位
看護師の申し送り目的

申し送りの目的は「患者さんに統一された医療・看護が継続的に提供される」ためです。
医療の提供は、患者を中心に、医師・看護師・薬剤師・リハビリテーションスタッフ・検査技師・事務など、他職種がチームになって取り組みます。
チームの中でも看護師は、患者に一番近い距離にいます。
- 患者の希望や要望
- 患者の様子
- 治療方針、医師指示
- 治療・処置・検査
など、すべて把握して対応する必要があります。
統一された医療・看護を提供するために、情報共有は必要不可欠です。
看護師の申し送りを簡潔に伝えるテクニック7選

申し送りをわかりやすく簡潔に伝えることができれば、怒られることなく、怖い先輩との時間を早く終わらせることができます。
申し送りをわかりやすく簡潔に伝えるテクニック7選
- リアルタイムに記録し、申し送りの効率化を図る
- 相手に聞き取りやすい話し方を心がける
- 細かい経過は送らない
- 申し送りの内容は優先順位に合わせる(テンプレート化)
- 項目ごとに整理して伝える
- 申し送り事項をメモやノートに箇条書きする
- 申し送りが上手い人の真似をする
7つのテクニックをそれぞれ解説していきます。
リアルタイムに記録し、申し送りの効率化を図る


申し送りに記録なんて関係あるんですか?
申し送りと記録の関係は密接。
申し送りの目的は「患者さんに統一された医療・看護が継続的に提供できる」ことであることはお伝えしましたね。
要するに、患者さんの情報共有が確実にされて、統一された医療・看護が提供できれば、申し送りは不要ということです。
情報共有に一番有効なのはカルテへの記録。
カルテは、現在行われている医療・看護が記載されているからです。
記録してあれば、次勤務者が情報収集するだけで、申し送りの目的は達成できてしまいます。
申し送りをしなくていいなら、申し送りで怒られるのか怖いという問題もなくなります。
看護師は業務前に情報収集をしている
各勤務帯の看護師は、業務前に直近の記録(医師・看護記録・リハ記録など)から
- 疾患
- 検査
- 治療方針
- 医療処置
- 看護
などを情報収集しています。
看護師は、申し送りの前に情報収集しているので、記録に書いてある内容はすでに把握しています。
リアルタイムに記録をしておけば、申し送りを減らして時間短縮できる
次勤務者が情報収集を始める前までに、記録をしておくとどうでしょうか?
情報を把握している相手に申し送りをすると、その時間は無駄な時間になりますね。
自分は必死に申し送りをしているのに、相手は「それはもう読んだから」と聞き流されるだけです。
申し送りそのものを「無駄な時間」と思っている看護師もいるので、口頭で伝えないと影響がでるものだけ申し送りましょう。

リアルタイムに記録することで、申し送りの量をグッと少なくすることができますよ
参考 【誰でもできる】看護師が定時で帰るコツ3選|記録のタイミングが重要
申し送りまでに記録が間に合ってない場合は、口頭で申し送る
リアルタイムに記録ができない場合、口頭で申し送る必要があります。
相手への配慮として「記録にまだ書けてないので、口頭になるのですが」と前置きしてから話しましょう。
申し送りを無駄な時間と考えている看護師にとって、長引く申し送りは怒りを募らせるからです。
一言添えるだけで、相手への印象は変わりますよ。

怖い先輩を怒らせない振る舞いも大切です
相手に聞き取りやすい話し方を心がける

申し送りは相手とのコミュニケーションの一環です。
相手が聞き取りやすい話し方を心がけることは、申し送りをわかりやすく伝えるために必要なテクニックです。
聞き取りやすい話し方
- ハキハキと話す
- 早口になりすぎない
- 相手のペースに合わせる
ハキハキと話す
申し送りするときボソボソ話されたら聞き取れませんよね。
ボソボソ話しているせいで聞き取れず、先輩が「え?なに?」なんて聞き返されることを想像してみてください。
注意されているわけじゃないのに、緊張感が一気に高まってテンパりますよね。
病棟は話し声やナースコール、モニターアラームの音などで騒がしい環境です。
相手に聞こえる声で、一文字ずつハキハキと話しましょう。
相手にしっかり伝われば、聞き返されず申し送りがスムーズに行えます。
早口になりすぎない

申し送りを早く終わらせないと、先輩に迷惑がかかってしまう
緊張する

「焦り」「緊張」「申し送りを早く終わらせたい」
そんな気持ちが重なって、早口になっていませんか?
申し送りを聞く側は、初めて聞く情報も多く、早口で申し送りをされると頭に入ってきません。
申し送り内容を理解できなければ、聞き返されます。
怖い先輩に聞き返されたら、さらに緊張しますね。
焦る気持ちを抑えて、早口にならないように気をつけましょう。
相手のペースに合わせる
コミュニケーションで使われるミラーリングという技法です。
相手がスローならスロー、ハイテンポならハイテンポと、相手のペースに合わせることで、相手に聞き取りやすい話し方になります。
慣れない申し送りで、全てを伝えようと焦っていると、自分の一方的なペースになりがちです。
申し送りの目的は、統一した医療・看護を継続すること。
一方的に話して、相手に伝わらず「統一した医療・看護が提供されなかった」なんてことにならないように注意しましょう。
細かい経過は送らない

申し送りが苦手な人に多いのは「経過をすべて申し送る」こと。
経過はすべて伝える必要はなく、出来事を要約する程度の内容で十分です。
例を3つみてみましょう。
例1
「Aさん、夜間は全然寝れてなくて、ずっと起きてました。でも、本人は寝れたって言うんですよね。でも起きてたんですけど…」
こんな申し送り聞いたことありませんか?
- 訂正
- 「Aさん、訪室時起きていましたが、本人は寝れたといっています、日中の覚醒状況確認お願いします」
訂正ポイントは
- 自分の見たありのままの事実
(推測は入れない) - 本人の訴え
- 継続してほしい看護
申し送りに主観的な意見は不要です。
訂正ポイントを押さえて申し送ると、情報と具体策がわかりやすくなります。
例2
「Bさん、9時のSPO2が90%だったので、酸素1L開始しました。SPO2変化なかったので10時に酸素を2Lに増量してます。それでも上昇してこなくて、12時に3L、13時に4Lにあげて、今は酸素6LでSPO2は96%です」
酸素を増やす経緯は、とても重要な情報です。
しかし、申し送りの口頭でのやりとりで、ここまで細かく数字を言われても、受けては混乱してしまいます。
- 訂正
- 「Bさん、酸素開始してます。9時のSPO2が90%だったので、酸素開始してます。その後SPO2の上がりが悪く、徐々に増量して、最終は6LでSPO2が96%です」
訂正ポイントは
- 酸素を開始した結論
- 酸素を開始した理由
- 経緯は簡略化して詳細は言わない
- 最終的な結論
このように、最終的な結論とズレがないなら、細かい経緯は「徐々に増量して」とまとめましょう。
話す量が減ればすっきりとした申し送りになり、時間が短縮できます。
例3
「Cさん、血圧156/78mmhgだったので、アダラート内服して血圧122/54mmhgに低下しました。」
例1・2と比較すると簡単にまとめられている印象を持ちますが、もっとシンプルにできます。
- 訂正
- 「Cさん、血圧150台だったので、アダラート内服して120台に低下してます」
このように、数字を簡略化しても伝わる内容なら、細かい数字は無くしてしまいましょう。
血圧なら、一桁台と拡張気圧はカットしても問題ありません。
単位数でカットする場所が変わります。
WBCは1000〜10000μ/dLと大きい数字になるので、三桁未満は切り捨てても伝わります。
WBC8670 μ/dL → WBC8000台
逆に、SPO2は一桁台でも大きな差が出るので、しっかり伝えましょう。
申し送りの内容は優先順位に合わせる(テンプレート化)

申し送る内容は優先順位をつけてまとめましょう。
優先順位の高い順
- 緊急性の高いもの
- 治療方針
- 継続が必要な看護
(具体的にお願いしたい内容) - 医師指示
- 記録が間に合っていない内容
緊急性の高いものとは「患者の状態が不安定になる可能性」で判断します。
- バイタルサインの異常値までの上昇や下降
- 病態や経過の急激な変化
(嘔吐、出血、転倒など) - 直近の処置
(緊急の検査・処置の実施または予定) - 全体を通して注意が必要な状態
など
これらは緊急性が高く、申し送りの重要度も高いので、最初に申し送りします。
「最悪、ここさえ伝えれば患者の命は守られる・滞りなく治療が継続できる」ような内容を優先して申し送りましょう。
治療方針
入院中の患者は、検査結果や経過でそのつど治療方針が変わります。

特に、急性期は治療方針の変更が頻繁に行われますね
カルテの医師記録を優先して、医師の記載がなければ申し送り、抜けが内容に気をつけましょう。
退院間近の患者は、ほとんど治療方針の変更はされません。
変更がなければ申し送りは不要なのでスキップです。
継続が必要な看護
勤務中に対応して、経過を見てほしいことなどを申し送りします。
『細かい申し送りはいらない』で紹介した『例1・2・3』で例えるなら、継続する看護はこのようになります。
- 例1
- 日中の覚醒状況の観察
- 例2
- SPO2の経過観察
- 例3
- 血圧の経過観察
日中、検査や処置をしていれば、その検査や処置に合わせた観察や看護も対象です。
他にも、患者からの希望や要望も含まれます。
- 眠剤を希望されている
- 食後に飲み物を買いに行くことを希望されている
など、自分で対応できないことは申し送り、対応を依頼しましょう!
医師指示
- 発熱時の対応
- 血圧上昇時の対応
- 疼痛時の対応
- 血糖コントロール
- 創部の観察
など、必要な医師指示の内容を共有します。
「治療方針の変更がされているのに、医師指示は変更されていない」なんてことは頻回に起きます。
例4
血圧170台で医師に報告したら、経過観察でいいと指示を受けた。
しかし、医師指示は160台以上でアダラートを内服する指示になっている。
この場合、
- 血圧170以上はすべて経過観察で、医師指示内容も変更なのか
- 一時的に経過観察したが、次回血圧時は内服させるのか
対応に困ってしまいます。
医師指示の内容は、目を通して、変更がない、変更される可能性がないことを確認しましょう。

ちらっと見るだけでもトラブル防止になりますよ
記録が間に合っていない内容
『リアルタイムに記録し、申し送りの効率化を図る』で紹介したように、記録が間に合わない場合は、相手への配慮として「記録にまだ書けてないので、口頭になるのですが」と前置きしてから話しましょう。
項目ごとに整理して伝える

申し送る内容は、項目ごとに整理して伝えましょう。
例文をあげてみます。
例5
Dさん
下血と発熱を発症している患者
採血:WBC1000/μL、CRP10mg/dL、Hb7.0g/dL、Alb3.0g/dl
医師指示:輸血2単位、カロナール内服
2時間後、下血は継続、解熱、BP100台
- ダメな申し送りの例文
- Dさん、ナースコールがあって訪室したらトイレに座っていて、下血がありました。
- とりあえずベッドに戻して先生に報告したら採血の指示が出ました。
- 採血の結果、WBC1000/μL、CRP10mg/dL、Hb7.0g/dL、Alb3.0g/dlでした。
- 朝からも発熱があったので気になってたんですが、炎症初見も上がってます。
- とりあえずカロナール飲ませて、先生の指示で輸血も2単位投与してます。
- 熱は下がりましたが、下血は続いてるみたいです。
- 血圧100台でした。

申し送りを受ける側として、長いなーって思いませんか?
情報もバラバラに出てくるので、関連性やアセスメントも見えてきません。
全体像を捉えているようで、聞くだけでは混乱してしまいます。
- 正しい申し送りの例文
- Dさん、本日下血がありました。
- 採血の結果、Hb7.0g/dLとHb低下しているため、医師指示で輸血2単位投与してます。
- 現在も下血継続しているので、観察お願いします。
- 朝から発熱あり、血液データでもWBC1000/μL、CRP10mg/dLと感染兆候見られてます。
- 指示でカロナール内服し、解熱しました。
- 抗生剤などの指示は出ていません。
- 今後の熱型の観察お願いします。
- 下血あり、カロナール内服しているので、血圧低下に注意してましたが、BP100台維持してます。
いかがでしょうか?
下血と発熱を分けて申し送りすることで、それぞれの状態と継続してほしい看護が明確になります。
血圧も、なぜ申し送るのか理由を添えることで「出血と、カロナール内服による血管拡張で血圧が下がるのを気にしてたんだな」ということが伝わります。

申し送りのテンプレートは後ほど紹介しますので、最後までお付き合いください!
申し送り事項をメモやノートに箇条書きする

複数人受け持ちをしていると、どの患者に変化が起きて、どの患者さんに処置をしたのか、わからなくなります。
情報が混乱するのはよくあることなので、焦る必要はありません。
申し送り前に、申し送り事項を箇条書きで書き出しておきましょう。
箇条書きにする方法は
- 申し送ること
- 関連するデータや状況
- 対応
これだけ書き出せばOK。
【例5】 Dさんを例に挙げてみます。
申し送り前の情報の所在はバラバラです。
- 検査データは電子カルテ
- バイタルサインは自分のメモ
- 出来事はメモに書けていない
それぞれに散らばっている情報を、メモやノートに書き出しておきます。
このバラバラの情報を整理して
申し送ること | 関連するデータや状況 | 対応 |
---|---|---|
下血 | Hb7.0g/dL | 輸血2単位 |
発熱 | WBC1000/μL、CRP10mg/dL | カロナール |
と自分のメモに書いておきましょう。

セリフのように文章にしておかないと不安です
申し送りが不安で文章にまとめる方もいますが、おすすめしません。
文章にまとめる時間があるなら、看護記録に記入するべきです。
また、箇条書きにするメリットは
- 文章通りに進まなくなった時、焦ってしまう
- 箇条書きの方が、関連するデータが見やすい
文章にまとめるくらいなら、看護記録に残して、申し送りを削った方が効率的です。
申し送りが上手い人の真似をする

真似をするのが一番の近道です。
申し送りが上手な人の見分け方
- 聞き取りやすい
- 患者さんの状態が分かり易い
- メモが取りやすい
- 重要なポイントが分かり易い
- 申し送り時間が短い
新人看護師は、知識も経験もありません。
そんな新人看護師が申し送りを聞いていて「分かり易い!メモしやすい!」人は申し送りの上手な人。
まずは申し送りの上手な人を探して真似をしてみましょう。
声をかけられる先輩なら「申し送りは、どんなことに気にかけてますか?」と質問してみるのもオススメです。
患者さんの情報を見ながら、教えてくれるので情報の整理の仕方から学べますよ。
申し送り事項に関わるデータ・医師指示などは、カルテを見ながら行う

検査データや医師指示などの共有は、カルテを見ながら行いましょう。
自分のメモや、見聞きしたまま伝えるのは注意が必要です。
- メモの記載ミス
- 聞き間違い
- 聞いた内容と医師の記録が異なる
こんなトラブルは当たり前におきます。
帰宅後、申し送りの内容と、電子カルテの内容が異なっていたらどうでしょう?
「申し送りの内容と、違う!」と先輩は激怒、最悪の場合、電話がかかってきます。

やっと仕事から解放されたのに、怒りの電話があったら休めないですよね
カルテをみて共有するべき項目
- 経過表(温度版)
- 検査結果
- 医師指示の内容、変更があれば特に重要
- インフォームドコンセントの内容
- 尿量、排泄回数、飲水量などのIN/OUTチェック
カルテを見ながら共有すれば、先輩も目を通すので、間違いなく申し送ることができます。
客観的な数値や、他者の記録などは、必ず一緒にカルテを確認しましょう。

カルテを開きながらの申し送りしてたら時間がかかっちゃいます
申し送りの前に、電子カルテを開いて待っていましょう

カルテで確認しながら申し送るべき内容がある患者は、申し送りが始まる前にカルテを開いておけば、時間を無駄にせず、スムーズに申し送りできます。

カルテの準備が間に合わず、カルテを開くのに時間がかかったとしても、トラブル防止を優先して、カルテの共有はしてください
わかりやすい申し送りをするためにオススメのテンプレートを紹介!申し送りをする順番が重要

申し送りをわかりやすく簡潔に伝えるテクニック7選で登場した例文は、以下のテンプレートに当てはめています。
申し送りに使えるテンプレート
- 結論
- 状況
- 対応
- 継続看護
以上の順番に整理していくと、分かり易い申し送りができます。
【例5】 Dさんをもう一度使って解説します
- ダメな申し送りの例文
- Dさん、ナースコールがあって訪室したらトイレに座っていて、下血がありました。
- とりあえずベッドに戻して先生に報告したら採血の指示が出ました。
- 採血の結果、WBC1000/μL、CRP10mg/dL、Hb7.0g/dL、Alb3.0g/dlでした。
- 朝からも発熱があったので気になってたんですが、炎症初見も上がってます。
- とりあえずカロナール飲ませて、先生の指示で輸血も2単位投与してます。
- 熱は下がりましたが、下血は続いてるみたいです。
- 血圧100台でした。
ダメな申し送りは、伝えたい内容が、最後まで聞かないとわかりません。
話を聞きながら「何を申し送りたいのかな?」「何に注意していったらいいのかな?」と読み解いていく必要があります。
その反面、正しい申し送りでは
- 正しい申し送りの例文
- Dさん、本日下血がありました。
- 採血の結果、Hb7.0g/dLとHb低下しているため、医師指示で輸血2単位投与してます。
- 現在も下血継続しているので、観察お願いします。
- 朝から発熱あり、血液データでもWBC1000/μL、CRP10mg/dLと感染兆候見られてます。
- 指示でカロナール内服し、解熱しました。
- 抗生剤などの指示は出ていません。
- 今後の熱型の観察お願いします。
- 下血あり、カロナール内服しているので、血圧低下に注意してましたが、BP100台維持してます。
結論 | 状況 | 対応 | 継続看護 |
---|---|---|---|
下血 | Hb7.0g/dLと低下 | 医師指示で輸血2単位投与 | 下血の観察 |
発熱 | 血液データでもWBC1000/μL CRP10mg/dL | カロナール内服 | 熱型の観察 |
このように、4つの内容に落とし込んで、申し送りを整理しています。
ポイントは必ず結論から伝えることです。
結論から伝えることで「下血」について話すんだな、「発熱」について話すんだな、と聞き手も準備ができます。

申し送りが上手な人は必ず結論から話しています
看護師の申し送りは試されてる

申し送りは、看護師の技量を表す鏡です。
申し送りを聞くだけで
- 観察力
- 情報整理の技術
- アセスメント能力
- コミュニケーション能力
などが一発でわかります。
患者の状態を理解していないと、アセスメントできず観察ポイントもずれてしまいます。
先輩は、申し送りを聞くことで、新人看護師の成長を確認しています。
申し送りをわかりやすく簡潔に伝えるテクニック7選を実践すれば、先輩から受ける評価を上げていくことができます。
看護師の申し送り|まとめ

申し送りのコツは理解できたでしょうか?
- リアルタイムに記録し、業務の効率化を図る
- 相手に聞き取りやすい話し方を心がける
- 細かい経過は送らない
- 申し送りの内容は優先順位に合わせる
- 項目ごとに分けて伝える
- 申し送り事項をメモやノートに箇条書きする
- 申し送りが上手い人の真似をする
- 申し送りのテンプレートを利用する(結論→状況→対応→継続看護)
以上のテクニック7つと、申し送りのテンプレートを紹介してきました。
うまくやろう、しっかり準備しようなど、自分の感覚で対策を立てても、限界がきます。
まずはテクニック7選の中から、自分のできる範囲で実践してください。
一つ実践できるだけで、申し送りはかなり楽になります。
申し送りの内容も、無理に整理せずテンプレートにそのまま当てはめていけば、分かり易い申し送りができて、怒られることはなくなります。
まずは一つ、実践してみてはいかがでしょうか?